ゲーム用語の基礎知識:グラフィック編

どの分野においても、それを語る際に専門の用語が出てきます。もちろんゲームにおいてもそれは同様。本記事が「この用語の意味がわからない」という人のお役に立てれば幸いです。

今回は視覚部分でプレイヤーに体験を与えるグラフィックにまつわる用語を解説していきます。

グラフィック

「グラフィック」は、英語における「視覚表現」のことを表す単語です。もちろんゲーム以外の分野でも用いられますが、ゲームにおいては画面上の「絵作り」を表します。略称では「グラ」が使われることがほとんどです。90年代前半まではドット絵などの2Dが主流でしたが、90年代中盤からは3Dポリゴンが主流になりました。

ネットで耳にする「グラがいい」という言葉や「グラがリアル」という言葉はこの「グラフィック」のことを指しているわけです。

ゲームによってその絵作りは様々で、実写のようなリアルさを重視したものからコミカルなもの、アニメ調のものなど多義に渡ります。

画像は「アサシンクリード オリジンズ」より

2D/3D

先程出てきた「2D」「3D」はそれぞれ「2次元」「3次元」を意味します。「D」は英単語の”Dimension” (ディメンション)の略称です。

画像は「星のカービィ スターアライズ」より

「2D」奥行きなどの概念がなく、基本的に上下左右 (x軸、y軸)にて展開されます。縦/横スクロールアクションや、見下ろし視点のゲーム、格闘ゲームなどは広義ではこれに分類されます。

2Dの亜種として、基本的には2Dのゲームと変わりませんが、ポリゴンで制作されて奥行きの概念がある「2.5D」や、「ぼくのなつやすみ」のように背景は2Dでキャラクターが3Dのものや、初代「F-ZERO」や「スペースハリアー」のように拡大縮小を利用し、まるで3Dのように奥方向に移動してるように見える「擬似3D」などがあります。

擬似3Dの例 (初代「F-ZERO」)

「3D」は上下左右(x軸、y軸)に加えて奥行き(z軸)が加わっており、立体的に展開しています。技術の進展などはあるものの、やはり2Dと比べると開発のハードルはやや高くなっています。ですがそのデメリットを上回るほど多彩な表現ができ、実際現代の多くのゲーム作品は3Dです。

また余談かもしれませんが、移植などについては「2Dだから簡単」ということはありません。

画像は「エースコンバット 7」より

ドット

「ドット」というのは画面上の小さな点のこと。今あなたが見ているこの画面も多数のドットの集まりで構成されています。「ピクセル」と呼ばれることもあります。

昔のハードウェアはその性能の問題から扱える解像度が低く、またポリゴンや高解像度の画像も扱えないため「ドット絵」と呼ばれる技法でグラフィックが描かれる場合がほとんどでした。

ポリゴンが主流となってから目にする機会は減りましたが、その独特の見た目や愛らしさからビジュアルジャンルの一つとして成立していて、未だ表現技法の一つとして使われています。実際、現代でもドット絵を用いたゲームが作られたり、「オクトパストラベラー」のようにドット絵に3Dのライティングを施したゲームなどが存在します。

画像は「オクトパストラベラー」より。

ポリゴン

「ポリゴン」は3次元、つまり3D空間上の多角形のことを指します。このポリゴンは直線と点で作られており、これが多数集まることで物体を形作っているのです。

ポリゴンで作られた機関車

3Dのゲームでは当然のように使われていますが、中にはキャラクターのみ2Dというパターンやその逆、また負荷軽減のために一部に2Dが使われることもあります。

例としては「スーパーマリオ64」の鉄球や木、数年前のオープンワールドゲームに見られた平面の草木などです。カメラの視点をいくら変えても前を向いてくるアレです。

「スーパーマリオ64」の木

近年では草木もきちんとポリゴンで表現されることが多いですが、当時は負荷の軽減もそうですが、「ポリゴンで作るとそれらしく見えない」という事情もあって積極的に用いられていました。また、このような表現は「ビルボード」と呼ばれています。

テクスチャ

「テクスチャ」はポリゴンの表面に貼られている画像のこと。これを用いることにより、物体をそれらしく見せることが可能になります。テクスチャはあくまで画像データであるため2次元の情報。それゆえテクスチャーを貼る際は「UVマッピング」という技法を用いて3次元情報を平面に変換し、そのデータをもとにテクスチャを書き込みます。

UVマッピングを展開してテクスチャを張っている

マテリアル

「マテリアル」とは英語で「素材」の意味で、ポリゴンが持つ属性情報です。反射率や色、光の屈折率などが設定されていて、これによってガラスや金属などの表現が可能になるわけです。

画像は「Forza Motorsports 6」より

レイトレーシング

現在主流となっているレンダリング方法では、画面に映っていない物体は基本的に描画されません。ですが「レイトレーシング」では多数の光線(レイ)を飛ばす事によって画面に描かれていない物体を映し、反射などの表現をリアルに見せることが可能となっています。また水面や鏡に映った視界外のオブジェクトを捉えることができるため、ゲーム性に変化をもたらす可能性も秘めています。

レイトレーシングの例。車や水面に炎が正確に映っています。

当然通常のレンダリングより負荷がかかるため、リアルタイムでのレイトレーシングは2019年3月の現在においては、高性能なPCにのみにしか表現できません。ですが「グランツーリスモ SPORTS」のように簡易的なレイトレーシングを実装しようとする試みも行われています。

レンダリング

「レンダリング」とはプログラムを用いて画面に画像や映像、音声などを描写することです。このレンダリングには、ハードウェアが直接映像などを作る「リアルタイムレンダリング」と別のハードウェアであらかじめ作られた映像を流す「プリレンダ」の2種類が存在します。

前者は映像の品質がハードウェアに依存しますが、ゲーム内映像との違和感がなくせる事や、衣装などの変更がムービーシーンに反映されるなどのメリットがあります。後者はハードウェアの性能に依存しない高品質な映像を描画できますが、前者のメリットは得ることができません。

「ウォッチドッグス2 」のプリレンダムービー。実写のようなリアルな映像です

フレームレート

「フレームレート」(リフレッシュレート、fpsとも)は、1秒間に何回画面が更新されるかという数値を示しています。FPS(ファーストパーソンシューティング)のことではありません。例えば60fpsなら1秒間に60回、30fpsなら1秒に30回。数値が多いほど滑らかな動きになり、少ないほどカクカクして見えます。

家庭用ゲームにおいては、レースゲームや格闘ゲームなどでは60fpsのことが多く、オープンワールドなどの負荷の多いゲームでは30fpsであることがほとんどです。

またフレームレートの違いによって攻撃力や発射レートが異なるゲームも一部には存在しています。(参考記事)

UI

「UI」は「ユーザーインターフェース」の略で、画面上の表示やメニューなどのことを指します。これの良し悪し次第ではゲーム体験が驚くほど変化します。

画像は「サンセットオーバードライブ」より

多くの地球上の言語は左側から読むことが多く、それ故に人は画面の左上に注目することが多いと言われています。これはゲームにおいても生かされており、重要な情報は基本的に左上に配置されることが多い傾向にあります。

今回はグラフィックスにまつわる用語を解説しました。次回は別のテーマにまつわる用語を解説していく予定です。

この記事にコメントする

Your email address will not be published.


*


CAPTCHA